
税金は誰のもの?
住民票を残したまま出国した外国人へ垂れ流された児童手当の闇
あなたが毎月払っている税金が、すでに日本を出ていった人の口座にこっそり振り込まれていたとしたら?
信じたくない話だけどこれは現実に起きていた。
2026年4月20日参院こども・子育て・若者活躍特別委員会で、とんでもない事実が明らかになった。
こども家庭庁の中村英正成育局長が答弁したのは、全国1741市区町村のうち約2割もの自治体で
2015年以降に「出国した外国人に対して児童手当を誤って支給していた事例があった」ということだ。
約2割というと350前後の自治体が、同じような失態を経験していた計算になる。
これが世に言う 「御役所仕事」なのか?
「住民票が残っていれば払う」というあまりにも稚拙な仕組み
問題の構造はこういうことだ。
児童手当には「国内居住要件」がある。受給者本人と子どもが日本国内に住んでいることが支給の条件だ。
でも実際には住民票を消除しないまま出国してしまうケースがある。
自治体の窓口では住民票を確認するしかない。その住民票が残ったままなら 「まだ日本に住んでいる人」として扱ってしまう。
結果、すでに日本にいない人に毎月お金が振り込まれ続ける。
この仕組みの穴はなにも昨日今日生まれたわけじゃない。
実は似たような問題が15年以上前にも起きていた。
2010年5月当時の民主党政権で行政刷新相を務めていた枝野幸男氏が 「率直に言って対応を間違った。大変申し訳ない」と公の場で陳謝している。
在日外国人が日本とは無関係に海外で暮らす子どもの分も「子ども手当」を受け取れる状態になっていたあの問題だ。
あのとき制度の不備はしっかり認識されたはずだった。
それなのに2026年の今になってもこんな話が国会で飛び出してくる。
いったいこの15年以上に行政は何をやっていたんだろう。
「把握していない」ではもう通らない
今回の答弁でわたしが特に気になったのは、中村局長の「不正受給の件数や総額は把握していない」という言葉だ。
その言葉を聞いてため息が出た。
税金の話だよ、これ。
参政党の中田優子氏が質疑の中で指摘したように児童手当の予算規模は年間約2.1兆円にのぼる。財源のほとんどはわたしたちの税金と社会保険料だ。
その莫大なお金がどれだけ誤って流れていったのか、国は把握すらしていない。
「わかりません」で許される金額じゃない。
税務署はわたしたちの確定申告の1円単位まで目を光らせているのに、出ていったお金の総額は「把握していない」?
この非対称さになんとも言えない怒りを感じる。
厚生労働省が2012年に出した通知には出国した外国人の住民票が消除された日をもって受給権は消滅するとある。さらに出国した日が把握できれば、その日に遡って受給権を消滅させ返還請求をすることもできるとも書いてある。
ルールはちゃんとあった。
運用する側がそのルールをきちんと機能させてこなかった。
これは制度の失敗じゃなく運用の怠慢でしかない。
防止策はあるのか?いや防止できるのか!?
防止策として政府は2027年3月以降マイナンバー情報と出入国関連情報を照合するシステムを整備する方針を示した。
住民票が残っていても出国情報がある場合は支給しない仕組みにするというわけだ。
遅いとは言いたくない。
でも、正直に言えば 「なぜ今まで」 という思いはぬぐえない。
マイナンバー制度の本格運用が始まったのはもう10年以上前だ。情報連携の技術はそれほど新しいものじゃない。
黄川田仁志こども政策担当相は 「一部の外国人による不正受給に対し、国民が不公平感を感じる状況が生じていることは事実。毅然として対応していく」 と述べた。
その言葉を信じたい。
信じたいけれど検証できる数字なしには信頼は育たない。
件数も、総額も、返還請求の進捗もちゃんと公表してほしい。
国民が納得できる透明性こそ制度への信頼を取り戻す唯一の道だ。
わたしたちの税金は政府が預かっているだけ。
そのことをもう一度だけ丁寧に思い出してほしい。



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